Expedition!!

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釣り/キャンプ/登山などアウトドアな活動をしています。休日を利用して釣りたい魚を追い掛け国内外色々な場所へと足を運ぶ会社員兼釣り旅人。

現代シルクロードの旅#8 〜バングラデシュ入国 ダッカへ〜

 

現代シルクロードの旅#1 〜アジアハイウェイ1号線を行く〜 - Expedition!!←最初から読む

現代シルクロードの旅#7 〜インド北東部に青い宝石 メガラヤレオパードを追う〜 - Expedition!!←前回のお話

 

 

 

 

バングラデシュ入国

 

大雨の影響により残念ながらメガラヤレオパード捜索は打ち切り。僕を乗せたタクシーは雲の中、黄金のベンガルへと向かっている。


道中あちらこちらに山肌を切り崩した採石場を見かけた。昨日の河川が雨も降っていないのに濁っていたのは上流の採石場からの濁りだったのかもしれないな。


車は快調に進みやがて下り坂へ。
徐々に高度も下がってきた様だ。


そのまま下り続け分厚い雲を突き抜けると眼下には潤沢な水を湛えた広大な大地が見えてきた。

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あれがバングラデシュか…


それに連れて路肩には資材を積んだ大型車がズラッと列をなしていた。

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バングラ側に運ぶのだろうか?アジアハイウェイの工事なのかな?よくわからないが今まで通って来たインド北東部からここまでの地域は数年後、劇的に変化しているような気がする。

 

 

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シロンから約2時間半走るとダウキ🇮🇳⇄タマビル🇧🇩国境へと差し掛かった。

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普段は透明な水を湛えていると聞いた国境の川もこの雨でドロドロだ。

ここでも釣りをする気でいたのだがとことんツイてない。

 


先ずはインドを出国。

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そこから少し進むとダウキの町に出る。

両替したい事をドライバーに伝えると薄暗い建物の奥にある両替所を紹介され、ここでインド ルピーからバングラデシュ タカへと両替した。

100タカ 約130円

 

シロンから運転してくれたこのドライバー。

僕の事をかなり気に掛けて世話してくれるすごくいい人間だった。

別れ際ずっと疑問に思っていたメガラヤの人達が話している謎の言語について聞いてみた。

ヒンディー語では無いのは明らかだったが彼らの話す第1言語はカシ語というらしい。

 

どうりでGoogle翻訳すら機能しない訳だ。

インドは広いな。

 

 


ダウキの町を通り過ぎインド側チェックポイントで再度パスポートチェックを受け、いよいよバングラデシュに入国。

 

 

こちらがインド側のゲート。

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向こうがバングラデシュ

 


ゲートをくぐり兵士と一枚。

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おぉ。いよいよバングラデシュか。

 


先ずはゲートをくぐって左手にあるイミグレへ。


薄暗い小さな建屋の中には6人ほど職員がおり、手続きしている間そこに座って少し待ってろとの指示。パスポートを渡し言われるがまま腰掛けていると職員がチャイを持ってきてくれそのまま雑談会が始まった。


日本から来たのか?釣りしに来たのか?日本は今暑いのか?などなど質問責めにあったが終始和やかな雰囲気でバングラにようこそ!とパスポートが返却された。

なんてフレンドリーなんだ。


次は手荷物検査をしに向かいにある別の建物へ向かったがこちらの職員の方達も全員歓迎ムード。冗談を言い合いながら和気あいあいと手続きは終了。

今まで行ったどこの国より温かく迎えられ入国早々バングラ人に対する信頼度が異常に上がっている。

 

 

 

 

諸々の手続きを済ませ無事入国。

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こんにちはバングラさん。

 

 

 

 

入国早々に問題発生


さて。現在時刻は昼過ぎ。

時間的に少々厳しい気もするがなんとかして今日中に首都ダッカへ辿り着きたい。

 

 

というのも現在問題が2つ発生しているからだ。

 

まず一つが過激派組織ローカルチャンネルにてベンガル語で「まもなく来る」と犯行声明らしきものが流れているのでラマダン期間中、またはその前後においてベンガル地域は警戒するようにと大使館と領事館より通知が届いたのだ。

憶えている方も多いと思うがダッカでは数年前日本人が犠牲になる痛ましいテロが起きてしまった。その後はバングラデシュ当局が目を光らせ特に目立った事件は無いようだが一応大使館から通知も来ているので、無理に長居する事もないと思っている。

 

 

 

ふたつ目は季節外れの大型サイクロンがベンガル湾を北上して来ているというニュースだ。

 

メガラヤで時期外れの豪雨が降ったのも原因はサイクロンからの湿った空気によるものだったのだろう。

実際こっちの問題の方が深刻でニュースによるとサイクロンは数日後インド東部に上陸した後、バングラを横断する予報。

 

この先僕はダッカを経由し再度インドへ入国、コルカタを目指すルートをとるつもりだがダッカとインド国境の間には大河ブラマプトラが流れている。

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サイクロンの規模や進路にもよるが最悪ブラマプトラが氾濫などしたら西へ行くルートは閉ざされダッカに閉じ込められることも考えられるのだ。

 

この二つの問題によってゆっくり見て回るつもりだったバングラを駆け足で通過し、なるべく早くブラマプトラを越えるというミッションが入国早々課せられてしまった。

 

 

 

ダッカへ向かって進軍開始

 

先ずはダッカへの中継地であるシレットという町へ行く。

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そこまで行くとダッカへの鉄道が走っている筈なのですぐに乗れれば夕方の便、乗れなければ夜行列車に乗り込み遅くとも翌朝には到着出来る見込みだ。

 


とりあえず国境からシレットへ向かうバスを探して付近を見渡すがそもそもこの国境自体がかなり寂しい所で見渡せる範囲にそれらしき物は一切見当たらない。

 

どうしようか考えていると1人の男が声を掛けてきたのでシレット行きのバスを探している事を伝えると「バスは午前中しか動いていない。今日はもう来ないぞ。」との事。


2500タカ(約3200円)でシレットまで乗せて行ってくれると言うがいかんせん高過ぎるだろう。

しかし交渉を試みるも断固として譲らない。そもそもこのドライバー以外に乗せて行ってくれそうな車も居ないのでかなり強気に出てくる。こんな所で時間をロスしたくないので仕方なく合意し急いでシレットに向かってもらう事にした。


走り出してすぐ今まで旅をしてきたインド側に眼をやると切り立った台地の上から流れ出る滝がいく筋も見える。

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この台地にぶつかる湿った空気が雲を作り雨を降らせそれがバングラデシュに豊かな水をもたらしているのだろう。

 

そんな事を考えながら対向車線に目をやると国境へ向かって一台のバスが走っていった。

 

 

おい!あれ絶対シレット行きのバスだろ!

騙しやがったなこの詐欺師がw

 

 

因みに後で調べた所、タマビル⇄シレット間のバスは55タカ(約70円)で出ているらしいですよ(白目

 

 

 


道はこれまでと違いどこまで行っても平坦で両側には常に水田や水路といった水場がある。

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通信事情だがこれまでなんとか使用できていたAISのSIMではとうとう繋がらなくなり、バングラに入国してからは常に圏外が続いていた。

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その間、小規模な町を数個通過。

 

 

 

 

再びトラブル発生

 

走り出してから約2時間後。

代わり映えのしない景色に飽き飽きしていると大きな街に入った。恐らくここがシレットだろう。ドライバーにSIMが欲しい事を伝え、バングラのメジャーキャリアであるグラミンホンを扱う店に連れて行ってもらった。


しかし購入するにはパスポート以外にIDがないと売ることができないと店主に断られる。


ドライバーによるとダッカに行くならキャリアショップに行けばIDが無くても買える筈だというのでとりあえずシレットの駅に降ろしてもらい早々にダッカを目指す事にした。

 

 

 


がしかし。

 


窓口の列に並びようやくダッカ行きのチケットが買えると思ったら今日の列車は満席で1番早くて明日の夜発の列車しかないと言われてしまった。


ネットも使えず英語も通じず時間も既に夕方になろうとしている。
しばしどうすればいいか付近をウロウロしながら考えた結果、バスがどこからか出ているんじゃないかと思い駅付近にたむろしている人達に声を掛けてまわった。

ほとんどベンガル語で内容はよくわからなかったが、何となくこの近くからバスが出ているような事を言っていたので彼らが指差す方へ歩き、また聞き、また歩きを繰り返し無事大量のバスが駐車しているエリアにたどり着くことができた。


バスの間を抜け歩いていると遠くから客引きが行き先を訪ねて来たので「ダッカ!」とこたえると既に動き始めているバスを指差す男。
バスからは車掌が「早く乗れ!」と手招き。その一連の流れに身を任せ僕は急いでバスに飛び乗った。この間僅か10数秒。

スムーズにいったりいかなかったりとにかく忙しい。


中ほどの席の窓側に案内され隣は髭をオレンジ色に染めた迫力のある初老の男性。
男性は僕にベンガル語で恐らく「どこから来たんだ?」と訪ねて来た。僕が「日本だ」とこたえると再びベンガル語で何か言い、ニッコリと微笑んで見せた。

 

 

 

 

オンボロバスで行くバングラの旅

 

窓から外を覗くと数え切れないほどのバスがそこかしこでひしめきあっている。

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しばらくすると車掌が料金を回収しにやって来た。

 


料金はシレット→ダッカ 350タカ(450円)


ノンエアコンの上シートピッチはLCCなんて目じゃないほど窮屈だが贅沢は言ってられないな…。


車掌はとても愛想がよく地元民の中に紛れ込んだ僕の事を常に気にかけてくれるとても優しい青年だった。

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シレットから先はやる事もないのでボーっと外を眺めていたがどこもかしこも人で溢れている。人口密度世界一(条件あり)との話を聞いていたがこれだけ田舎でもそこら中に人がいると言うことはあながち間違った情報でもなさそうだ。

 

f:id:fishingtripper:20190724141707j:imageバスが停車すると毎回車掌達がダッカ行きの客を引きに外へ繰り出す。
f:id:fishingtripper:20190724140947j:imageその後もバスはちょくちょく停車しなかなか進まない。

 


f:id:fishingtripper:20190724140941j:image車掌の青年。

陽気な男でカメラを向けると毎回ポーズを決めたりボケっと外を眺めてる僕に声を掛けたりしてくれる。

 

車中はエアコンがない為、砂埃の中窓全開が通常だ。夜9時を回る頃には砂埃が目に入り過ぎ片目が充血して腫れてきてしまった。

このまま放置しておくと病院に行かなきゃならなくなりそうだ。このタイミングでそれは面倒くさ過ぎる。とにかく早く目が洗いたい。

 

あ。ちなみに平成〜令和への元号越えはこのタイミングだったんだからねw

 

 

 

ダッカ到着 深夜の手榴弾騒動

 

シレットを出発して約8時間。

ようやくダッカに到着したのは深夜12時をまわった頃だった。もはや満身創痍だ。

 

これから宿を探すとかめんどくさ過ぎて気が滅入ってくるが唯一の救いはダッカの町が想像していたより遥かに賑やかで特に治安の悪さは感じない事。むしろ人だらけでうるさい位だ。

 

偶然バスを降りた近くに宿があったのですぐに駆け込んだが速攻でフルだと断られた。だるい。だる過ぎる。

 

とにかく勘で宿が沢山ありそうな方へ歩いて行くと警官が居たので泊まるところを探している事を身振り手振り伝えてみた。

すると通りかかったCNG(オートリキシャみたいなもの)を停めてくれ空いているホテルへ乗せて行ってくれるように交渉してくれた。非常にありがたい。

 

到着したのはエントランスの警備が厳しめな結構いいホテル。

入口でパスポートチェックを受け、僕の荷物をX線検査機に通すと突如警備員達がざわつき始めエントランスは一時騒然となった。呼び出されコレはなんだ…?とモニターを指差す先に映っていたのはカメラのブロワーだった。

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よくよく見るとどう見ても手榴弾にしか見えない。

 

びっくりさせてすまない…。と思うのと同時に笑う気力もないほど疲弊していたにも関わらず強面警備員のビビリ顔が面白すぎて笑えた。す…すまん(プルプル…

 

 

部屋に着いたら荷物をひっくり返し洗濯して目洗ってシャワー浴びてようやく落ち着いたのは深夜2時頃。

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長い1日だった。

 

バングラのご当地ビール、ハンターを流し込み気絶するかの様に眠りに落ちた。