Expedition!!

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釣り/キャンプ/登山などアウトドアな活動をしています。休日を利用して釣りたい魚を追い掛け国内外色々な場所へと足を運ぶ会社員兼釣り旅人。

現代シルクロードの旅#5 〜辺境ナガランド州を行く〜

 

 

現代シルクロードの旅#1 〜アジアハイウェイ1号線を行く〜 - Expedition!!←最初から読む

 

現代シルクロードの旅#4 〜インパール作戦 戦没者の碑〜 - Expedition!!←前回のお話

 

 

 

 

 

辺境ナガランドへ

 

シャワーを浴び朝食を済ませて朝の町へ出た。まだ9時前だが太陽が煌々と照り付けていてもはや気温は昼間とさほど変わらないほどの暑さだ。f:id:fishingtripper:20190528123008j:image
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忙しなく駆けまわるトラックやリキシャの間を抜けチケット売り場へ到着。バスを待つ。

 

しばらくすると思ったより良さそうなバスがこちらへと向かってきた。

f:id:fishingtripper:20190528123054j:imageこれは予想外に快適な旅になりそうだと思ったのも束の間、中へ乗り込むと外の見かけとは裏腹に内装はなかなかに古ぼけたオンボロバスだった。

 

エアコンはないがシートのリクライニングはそこそこ効くのだけが救いだ。

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まぁこれなら何とか大丈夫だろう。

そう思っていたが走り出してすぐにこの旅が過酷なものになることを確信した。

 

バスは段差に到達するとガタガタガタガタと上下に激しく揺れた。サスペンションが壊れているのだろうか。これはかなり堪える。

 

今はまだ平地だがこれから山道に突入し夜通しこれに乗ってシロンまで行くことを考えると非常に気が重い。はっきり言って嫌だ。

 

 

 

 

 

ナガの山々は険しい

 

走り始めて1時間半程するとすぐに昼御飯の休憩に入った。

 

何があるのかわからないので隣の人が食べていたものを指差し注文。

f:id:fishingtripper:20190528123123j:imageインドに入国してから初めてのカレーだ。

 

僕は過去、一ヶ月にカレーを40食以上食べた事がある。実際にはまだまだ食べれたが健康を考え泣く泣く40食に抑えた程の無類のカレー好きなのだ。40食も食べておいて今更健康どうのとか気にしてどうするの?という言葉が聞こえて来そうだが丁度その辺りで不調をきたして来たのだ。

 

僕の中でカレー、ラーメン、寿司はもはや大三元と言ってもいい地位を築いている。真剣な話、健康を無視すればそのローテーションで一生暮らせると思う。

 

 

 

 

話を戻そう。

 

 

そう。昼飯の話だ。

運ばれて来たカレーはインド式に手で食べるのだがスープカレーを食べるのが非常に難しい。米をスープに浸すとすぐにバラけてしまって口に運ぶ頃にはほとんど手に残っておらず僅かに指に付着した米を細々食う事になった。

 

何かコツがあるのだろうか?

思考錯誤してみたが結局解決方法は見つからずスープカレーはスープとして飲む事にした。

 

 

食事が済んだらコヒマを目指し再び山道を行く。

 

眼下に見える川は相変わらずゴミは多いものの平地と比べるとかなり水が綺麗になって来た。

 

途中小規模な町で下校中の小学生達が乗り込む車と並んだ。

f:id:fishingtripper:20190528123151j:image窓からこちらに猛アピールするヤンチャ坊主。

顔つきは完全にアジア系でここがインドだと言うことを知らなければ日本の小学生と区別がつかない。

 

カメラに興味津々で「写真撮ってよ!」とポーズを決めたり恥ずかしがって照れ笑いしたり本当にかわいい。

 

しばし子供達に癒され再出発。


コヒマに向けて徐々に高度が上がって来ているのがわかる。並走している川もゴミがほとんど見当たらなくなって来た。代わりに膝下程の水深の川に車ごと入れて洗車している人が居たけどね(笑

 


州境が近くなった頃小休憩。

f:id:fishingtripper:20190528123302j:imageインパールを出発してからまだ5〜6時間しか経っていないのに既に恐ろしく体力を消耗している。

 

この先、コヒマを経由しディマプールまで到達すれば悪路は終わる筈なのだが一体あと何時間掛かるのか…。


f:id:fishingtripper:20190528123250j:image少し付近を歩いて身体をほぐす。

このルートは山中にも関わらず引っ切り無しに車両が通行しているので恐らくマニプール州とナガランド州を繋ぐ大動脈なのだろう。

 

もう少し道を改善したほうがいいと思う。


f:id:fishingtripper:20190528123255j:imageまだまだ先が長そうなので売店にてレッドブルと謎の豆を購入。
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建屋の裏の崖にはブルーシートで仕切られた簡易トイレがあった。
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バスに戻ろうとしたら何やら故障したらしくバスの下に数人が潜りジャッキアップ中。

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大丈夫なのコレw

 

 

 

コヒマへ向けて出発


車内で寝ていたらドライバーが戻ってきた。

どうやら修理は終わったらしい。早速コヒマに向けて出発。

 

この辺りから更に道が酷くなった。


基本的にインパールからここまでは舗装はされているのだが平らではなくデコボコしておりあまり未舗装路を走っているのと変わらない。このバスのショックがイカレているせいもあるかも知れないが昨年末タイのカンチャナブリからミャンマーのダウェイへ抜るため通った南部経済回廊の悪路と然程違いない様な気がする。。。

 


そんなもんだから今回のバス移動も嘔吐者続出だ。

みんな走行中、窓から顔を乗り出し吐きまくっている。

 

 

程なくするとチェックポイントに到着。

f:id:fishingtripper:20190606082813j:image特にパスポートチェックなどはなくそのまま通過。

 

それを過ぎるとナガランド州境らしきゲートが現れた。
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州境を越えてから気のせいか少し建物の雰囲気が変わった気がした。

マニプール州とは違う文化を持った人達が暮らしているのだろうか?景色を眺めながらバスは更に奥地を目指す。

 

 

コヒマ到着

 

州境から程なくしてナガランドの州都であるコヒマの街へ入った。

建物は山の斜面に張り付くように立っており、家と家の間には細い通路が張り巡らされている。

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バスは17時ごろ中心地へ到達。

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夕暮れ時のコヒマはそれはそれは美しかった。今回滞在する事が出来ず非常に残念だ。後髪を引かれつつバスはディマプールに続く道を下り始めた。

 

交通量は一気に増加し所々狭い道ですれ違う際は片側交互通行だ。

しかしそこは警備員や信号などが存在しない山道なので譲ってばかり居るといつまで経っても前に進めない。そんな状況なのでみんな後先考えず突っ込んで行くものだから当然ながら狭い場所で大型車同士がすれ違えなくなり更に後ろからどんどん車が詰めてきて二進も三進も行かなくなってしまうのだ。

結局どうしようもなくなり周囲の車と協力し、極力道幅が広い場所まで移動、崖に落ちそうな程路肩ギリギリに寄せてクリアした。

 

所用30分。なんだかドッと疲れた。


その先も変わらず悪路は続いた。
小さなスマホの画面ではこの文章を打つのも難儀する。

 

もう悪路はこりごりだ!

 

 

 

 

 

 

ディマプールまでもう少し

 

日が暮れる頃、給油を兼ねてパーキングに停車。
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f:id:fishingtripper:20190606084510j:image腹は減っているはずなのに何も食べる気が起きない。

 

この時点で9時間近く移動してきたわけだがまだあと12時間ある事が信じられない。本当に僕のお尻は無事朝を迎えられるのだろうか…。

 


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ナガの山々に夜の帳が下りるとついさっきまで長いバス旅を彩ってくれていた景色ともお別れだ。

 

これから真っ暗な中このガタガタ道を行くのはさぞ退屈だろうと憂鬱になった。

 

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真っ暗な峠道には車のヘッドライトが山肌に沿うように並んでいる。


結局コヒマから平地へ出るまでの30kmの道程を2時間半かけて下ってきた。
その大部分が道の拡張工事中で未舗装の悪路。かなり悪いタイミングで来てしまったなと思った。


恐らくディマプールからナガランドの州都であるコヒマまでの物流を促進する狙いがあるのだろう。もっと言えばミャンマーとの国境が解放されアジアハイウェイが通行可能になった事による交通量の増加を見込んでの事かもしれない。どちらにせよ近い将来この道は快適に通行出来るようになる筈だ。

 


そう思うと山を下り切った今、少し寂しい気もしてしまうから可笑しなものだ。

 


もうすぐディマプールです。

 

 

 

現代シルクロードの旅#4 〜インパール作戦 戦没者の碑〜

 

現代シルクロードの旅#1 〜アジアハイウェイ1号線を行く〜 - Expedition!!最初から読む

 

 

現代シルクロードの旅#3 〜インパールへ続く道〜 - Expedition!!前回のお話

 

 

 

 

 

インパール作戦 戦没者の碑

 

無事チェックインを済ませた僕はすぐにホテルを出た。


インパールへ寄った目的であるこの地を目指し散って行った先人達に線香をあげに行く為だ。


リキシャを捕まえ此処から30分ほどの郊外にある通称レッドヒルへと向かう。

GoogleMapではJapanese War Memorialと表記があるのでそこを目指して行こう。

 


料金は700ルピー。

 

かなりぼったくられているが時間がないのでそのまま乗り込んだ。
しばらく走って気づいたが帰りの料金を交渉するのを忘れた為恐らく2倍取られることになるだろう。油断した。


田園地帯をしばらく走るとそれはあった。

f:id:fishingtripper:20190514122606j:imageこんな辺境の地で日本語を目にする事になるなんて不思議だ。
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この丘がレッドヒルなのだろうか?

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その横には立派な慰霊碑が。

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周辺にあるロトパチン村の村長がこの地で亡くなった日本人の為に建ててくれたという話をどこかで見た。


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70年以上も前に家族を残しこんな遠い所まで同じ日本人が来て命を落として行ったなんてなんと切ない事なんだろう。

何とも言えない感情が込み上げて来くる。


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f:id:fishingtripper:20190524073853j:image日本から持参した線香を焚き、しばし眼を瞑り両手を合わせた。


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言葉は少ししかわからなかったけど慰霊碑を守ってくださっている地元のおじさんが色々話をしてくれた。

 

帰り際、ノートに名前を記帳して欲しいと言われ記帳した。中には御遺族の方達だろうか?沢山の日本人の名前が記されていた。

 

「英霊よ この地で安らかにお眠りください」

 

おじさんに別れを告げ町へ戻る事にした。

 

 

 

 

 

 

混沌のインド

 


帰りは予想どおりキッチリ2倍の1400ルピーを徴収された。

 

悔しいが事前交渉をすっかり忘れていた僕の旅人としての未熟さなので大人しく清算する事にする。

 

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じゃあな。おっちゃん。
いい勉強になったよ。

 

 

部屋へ戻り洗濯を済ませ晩飯を食いに外へ出る。

f:id:fishingtripper:20190528100302j:image少しゆっくりするつもりだったが明日のバスが予想外に早かったので飯屋探しの序でに町を見てまわる事にした。

 

宿から2km程歩くと賑わっている通りへ出た。飯屋がありそうな方向へ向かっているとなにやら進行方向でモクモクと煙が上がっている。

何だろう?と近づいていくと道に散乱したゴミが燃えていた。f:id:fishingtripper:20190528100239j:image

自然についたとは思えないので灰にして水で流しちゃえば綺麗になるじゃんって感じなのだろうか?燃え盛るゴミの脇にはまだ炎が到達していないゴミを漁る牛やカラス。f:id:fishingtripper:20190528100248j:imageその前を猛スピードで走るバスの窓から屋根によじ登る人達。

 

 

町は今まで僕が旅をしてきた中でトップクラスの混沌さを発揮していた。

 

初めての海外旅でタイへ行った時もなかなかのカルチャーショックだったがインドは桁違いだ。町から発せられるエネルギーが彼方此方で渦巻いている。

 

ミャンマーからインドに入り人種もガラッと変わった。アジア系の人もそれなりに居るがインパールはインド系の人が多い感じがする。

 

文化もあまりに違いすぎて正直僕はこの先1人でコルカタまで辿り着けるのかと不安になったが同時に初めて1人旅に出た時の様なワクワクする感情が湧いてきた。

 

見るもの全てが刺激的で高揚した気分のまま町を歩き続けた。

 

パッと見た感じ飯屋らしき物は見当たらず数キロ歩いた所にケンタッキーを発見。


昨夜マンダレーから国境へ向かう道中で食べてから18時間ほど経っていたので腹が減ってしょうがない。しかし折角こんな所まで来ているのだから地元の食べ物を食べたい気持ちがあったので一旦通り過ぎ、ほかの飯屋を探したが結局めぼしい店は見当たらず大人しくケンタッキーを食べる事にした。f:id:fishingtripper:20190528100340j:image


あとで判明した事だが軒先にパンらしき物を並べている店が数軒あり、僕はてっきりそれだけを売っているのかと思っていたのだけど実は店の奥に調理場があるってパターンだったのではないかと思う。なぜかと言うとこの後の旅路でそのパターンの店に数軒寄ったからだ。実に惜しい事をした。

 

帰りもまだ燃え続けていたゴミ。

f:id:fishingtripper:20190528100434j:image夜中放置していて火事にならないのか心配だ。

 

 

 

ホテルへ帰って明日の支度をする。

 

部屋は快適だったが1つ難点がありとにかく蚊の数が尋常ではない。日本から持ってきた殺虫剤を撒いても次から次えと現れる。僕のバックパックに至っては中の荷物を整理しようと持ち上げたところ30匹位の蚊が一斉に飛び立った程だ。

 

一応マラリアのリスクも完全には捨てきれない地域という事なのでなるべく蚊には刺されない様に気を付けてはみたものの、もはや数の暴力なので戦う事は諦め気休めにベッドの周りを殺虫剤でバリア。

 

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日本から持ってきたウイスキーを煽って今日は就寝することにする。

 

 

 

 

現代シルクロードの旅#3 〜インパールへ続く道〜

 

現代シルクロードの旅#1 〜アジアハイウェイ1号線を行く〜 - Expedition!!←最初から読む

 

現代シルクロードの旅#2 〜ミャンマーからインド陸路国境越え〜 - Expedition!!←前回のお話し

 

 

 

 

 

 

ミャンマーからインドを繋ぐ橋を渡るとすぐにT字路にぶつかる。f:id:fishingtripper:20190429080849j:imageちょうどこの看板があるT字を左に行きそれっぽい建物の方へ進むとイミグレーションだ。

 

f:id:fishingtripper:20190515063334j:image途中インド軍の方達がいる厳ついゲートをくぐる事になるが皆非常にフレンドリーなので臆せず進めばすぐに辿り着ける。

 

インド側のイミグレに来たがやはりまだ早いらしくやってない。リキシャのお兄ちゃんは僕を置いてそそくさと帰ってしまった。f:id:fishingtripper:20190427142654j:image

時刻はインド時間に変わっているのでミャンマー時間より1時間遅れの朝6時。

日本とは−3時間半の時差になる。

 

先程のバス停お兄さんの言う通り9時からだとしたらまだまだ待たされる事になる。こんな事ならタムーでビールでも飲んでれば良かったと思ったが後の祭りだ。

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1人いつ始まるかもわからないイミグレに取り残される俺氏。

 

あまりに暇なので周囲をふらふらしているとジョギング中だったインド軍の方が「お前どこから来たんだ?」と尋ねてきた。僕がJAPANと答えると日本語で「ありがとう」と言ってくれた。

ついでにイミグレのオープン時間を聞くと7時半からだと言う。

今が6時半なのであと1時間程だ。バス停のお兄さんはミャンマー時間で教えてくれたのかな?

 

とにかく待つ事にする。

 

因みにイミグレの建物沿いを時計回りに回るとトイレとシャワーがあるので使いたい方は使って良いっぽい。僕が入った時は先行者の形跡がしっかりと残されていた。ちゃんと流せよw

 

 

 

7時半になると職員が現れイミグレがオープン。インド側に行く人は僕を含めて7人ほど。

特に問題なくスムーズに入国スタンプが押された。

 

入国審査を済ませたら来た道を戻り橋のT字路をミャンマー側から見て右方向に進む。

 

少し離れたモレの中心地を目指して歩いていると右手側にトラックが沢山集まっているPAらしき所があった。

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商店があったので近くに居た人に「ビールあるか?」とダメ元で聞いたら「ある」と言うではないか!話では一応此処はまだミャンマーらしい。
さっき国境を越えた筈だが実際の国境線は曖昧な様だ。


この先のマニプール州とナガランド州は禁酒州らしいので急足を止めてビールを満喫した。

f:id:fishingtripper:20190503041027j:imageもっとも禁止されていると言うことは裏をいえば何処かでコッソリ売っている人間が居るはずなのでその気になれば入手する事は可能だろうが最近インドで密造酒による集団死亡事件がちょくちょく起きている様なのであまりに安過ぎる物、封が開いている物には注意した方が良いだろう。


ビールを飲み干したら少し先に見えているゲートへと向かう。

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此処でパスポートチェックが入り晴れてインドへ入国した事になる。
近くに居たリキシャを捕まえて両替所に連れて行ってもらいミャンマー チャットをインドルピーに両替した。レートは正規のものより良かった。
両替を済ませたらインパールへ行く車を探しに中心地へ。


到着するとバックパックを背負った僕を見るなりすぐに数人が声を掛けてきたのでインパールへ行きたい事を伝え「こっちだ!」という男にそのまま付いていった。


案内された先にはマルチスズキのオムニ(800ccのインド版エブリイ)が停まっている。
中には既にインド人女性2名が居た。

後3人待って6人揃ったら出発するという事らしい。


しかし車に乗り込んだものの一向に人が集まる気配がない。車内はうだる様な暑さで女性達も苛立ち始めもう出発しろとブチ切れている。
しかしそこは稼ぎの問題があるのでドライバーも譲らない。

f:id:fishingtripper:20190506164334j:imageニコニコしながら女性達のご機嫌を取りつつ無事3人を集め出発することが出来た。


このドライバー、名前をナナオという。
まさかこんな辺境の地でインド版ナナオと遭遇するとは思ってもみなかった。ナナオポーズを教えてやろうと思ったが何が悲しくて男のケツが見たいのかと一瞬で我に帰ったので自重。


バンは山道をぐんぐん進む。

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あっという間にかなりの標高まで上がってきた。一気に駆け上がってきたせいか気圧で耳がおかしくなっている。

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遅い車を抜かす時は先が見えないのでクラクションを鳴らしまくって対向車に知らせるのだがナナオのマシンに搭載されたクラクションは蚊の鳴くような音しか出なくてかなり心配だ。

 

「ピ…ピピ…ピ…ピー…」


f:id:fishingtripper:20190506164403j:image道中数回にわたり軍の検問がありパスポートチェックが入るが日本人だと言うと皆ニッコリしてくれ「Welcome to India!」と言ってくれた。今の所想像していたインドより遥かにいい所だ。


f:id:fishingtripper:20190506164446j:imageインパールまで後72km。

 

ボケっと空を眺めていたら75年前この道を進みインパールへ向かった日本兵達は一体どんな気持ちだったのだろう…とふと思った。

僕にはわからない。わからないけど抜けるような青空を見上げて居たらこみ上げてくるものがあった。未だこの道に眠っている人もいるかも知れないと思うと言葉に詰まる。


なんとしても僕がインパールへ行き線香をあげなければ!そんな大袈裟な使命感が沸々と湧いてきたのである。


そんなよくわからない使命感に燃えていた所この旅2回目の嘔吐者が出た。

後から乗り込んできた家族連れの娘さんだ。非常に苦しそうだが隣に座っているお母さんはぐーぐーと爆睡している。

 

途中寝ていたらドン!という衝撃で目が覚めた。どうやら対向車が僕らの車の側面へ当たった様だ。特に問題はなさそうなのでまた寝る事にする。

 


2時間半程走ると突然広大な盆地へ出た。

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おそらくここはインパール盆地だろう。見渡す限り田んぼが広がりその奥には連なる山々が見える。
ここからはほぼ一直線の道を走り午後2時ごろインパールへ到着した。


まずはインド人の女性2名を降ろし続いて僕が乗る明日のバスチケットを手配する為、チケット売り場へ向かう。


明日はここからメガラヤ州の州都シロンへと向かうのだが距離が距離だけに明日夜出発の夜行バスだろうと思っていた。なので明日日中はインパールの郊外へ釣り場でも探しに行くつもりでいたが聞けば明日午前10:30のバスしかないと言う。

 

先程到着して明日午前出発とは些か忙しないがこの先時間の余裕が出来るとこっちとしては好都合なのでその便で手配した。

 

到着は夜中とかになるのかな?

所用時間を尋ねるとインパール発 午前10:30、シロン着 翌日午前7:00だそうだ。


一瞬耳を疑ったがトータル20時間半のバス旅になるらしい。

f:id:fishingtripper:20190516075041j:image料金は900ルピー。

 

 


その後僕のホテル探しが始まったが安いホテル数件で何故か断られた。外国人お断りとかなのだろうか?よくわからない。
あまりホテル探しが長引いても付き合わせている同乗者家族に悪い気がしたので次の空いているホテルに決める事にした。

 

 


ナナオよ…

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絶対ヤバイだろここは。
インパールホテルだぞ。
東京で言ったらHOTEL  TOKYOみたいなモノだろう。グレードアップし過ぎだと思う。

 


「えー…と。1番安い部屋は幾らですか?」
「3000ルピーです。」
我々「………。」


600ルピー以下の宿を想定していた我々に突如として5倍の提示。


ナナオも気を遣って違う所にしようと言ってくれているがまた探すのも時間が掛かるので大人しく此処に泊まる事にした。


実際そこまでヤバイ金額ではないが旅をする上で泊まる場所と言うのは食費と同じく積み重なると費用が嵩みやすい部分なので普段は自分が許せる範囲内で安い場所に泊まる事にしている。


ま。今回は一日だけだし洗濯やらなんやらしたいし。何より2日間かけて移動してきてまた明日から20時間の移動なので今日くらいはいいトコ泊まってもバチは当たるまいよ。

 


ナナオ!サンキュー!!

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道中色々世話してくれてとても良い奴だった。もしまた来る事があったらまた彼に頼もうと思う。

 

 

チェックインを済ませると僕のバックパックはホテルマンに持っていかれた。まさかコレはチップの習慣があるのではなかろうか。今、僕の手持ちは大きなお金しかないのだ。まずい。

とりあえず部屋へついてもホテルマンと目を合わせないようにしていたが案の定退室するまでワンクッションあったのでやはりチップの文化があるのだろう。悪い事をした。

後で崩してくるから勘弁してくれ。

 

ある程度荷物を整理してインパールへ寄った目的でもある慰霊碑に向かう。

夕方には管理人が居なくなるという話を聞いているので急ぐ事にしよう。